ゴルフで首や肘・手首が痛い原因と対処法|スイング動作から徹底解説

ゴルフは一見ゆったりしたスポーツに見えますが、実際には全身を連動させて一瞬の力を生み出す、非常に繊細な競技です。
中でも「首・肘・手首」はスイングの動きを支える重要な部位であり、プレーを重ねるほどに疲労や痛みが出やすい部分でもあります。

特に50〜60代のゴルファーでは、筋肉や関節の柔軟性が低下し始めることで、ちょっとした使い方のクセが痛みにつながるケースも少なくありません。
本記事では、ゴルフ動作と身体の関係から、首・肘・手首の不調が起こる理由とその対策を整理します。

ゴルフスイングが首・肘・手首に与える負担

ゴルフのスイングは、テイクバックからフォローまでの間に上半身が大きくねじれ、加速と減速が繰り返される動作です。
この動作の中で、首や肘、手首は常に「支点」や「力の伝達点」として働いています。
フォームが安定していれば理想的な力の流れになりますが、少しのズレや力みがあると、負担が一部に集中しやすくなります。

テイクバックとフォローで起こるねじれ

テイクバックで上体をひねるとき、首の回旋(首をひねる動き)や肩甲骨の動きが制限されていると、必要以上に首や肩の筋肉が緊張します。
その状態のままフォローに入ると、首の片側だけに張りや痛みが出ることがあります。
特に右利きのゴルファーでは、左首から肩にかけての筋肉がこわばりやすく、肩甲骨まわりの動きが硬い人ほど、スイング全体のバランスが崩れやすい傾向にあります。

また、フォローで頭の位置を残しすぎる「ヘッドアップ防止意識」が強い人も、首のねじれを固定してしまうため、筋肉が慢性的に張りやすくなります。

インパクト時の力の伝達と肘のねじれ

インパクトでは、クラブヘッドに大きな遠心力がかかります。
その力を支えるのが、肘や前腕の筋肉です。
このとき、グリップを強く握りしめたままだと、肘の内側や外側に強いひねりが生じ、腱に負担がかかります。

いわゆる「ゴルフ肘(内側・外側の痛み)」は、スイング時に前腕の筋肉が繰り返し引っ張られることが原因の一つとされています。
特に飛距離を求めて強振するタイプや、力任せに振ってしまう方は、肘に過剰なストレスが蓄積しやすいといえます。

グリップの強さと手首の硬直

手首の柔軟性は、クラブの角度やフェースコントロールに直結します。
ところが、ショットの安定を意識するあまり、常にグリップを強く握っていると、手首の筋肉が緊張し、可動域が狭くなります。

結果として、スイングのたびに手首が無理に反らされたり、ねじれたりする状態が続き、炎症や痛みを引き起こすリスクが高まります。
また、スマートフォンやPC操作など、日常的に手首を酷使している人ほど、筋肉がこわばりやすく回復が遅れる傾向があります。

💡 ポイント
首・肘・手首の痛みは、それぞれ単独で起こるのではなく、スイング全体の「動きの連鎖」の中で起きているケースが多い。
そのため、部分的なケアだけでは改善しづらく、全身のバランスを整える視点が重要になります。


部位別に見る主な痛みと対策

ゴルファー特有の痛みは、一般的な肩こりや腱炎とは少し違います。
スイング動作に特有の「ねじれ」「支点」「繰り返し負荷」によって、特定の筋肉や腱に偏ったストレスがかかるためです。
ここでは部位ごとに、代表的な原因とセルフケアの方向性を紹介します。

首のこり・張り(姿勢と目線の影響)

長時間のラウンドや練習で、下を向いたまま構える姿勢が続くと、首の後ろ側の筋肉(僧帽筋や後頭下筋群)が硬くなります。
さらにスイング中は「ボールを見続ける意識」により、首の動きが制限されるため、血流が滞りやすくなります。

  • 首まわりを軽く回す・肩甲骨を動かすなどのストレッチを習慣化
  • デスクワーク中も、1時間に1回は姿勢をリセット
  • 睡眠時の枕の高さを見直す(首の角度が固定されていないか確認)

参考:首や肩のこり予防については、厚生労働省の「職場における腰痛・肩こり対策指針」でストレッチの有用性が整理されています。

肘の痛み(外側・内側の違い)

ゴルフでは、スイング中のクラブの重さを支えるために、肘まわりの腱や筋肉に繰り返し引っ張りの力がかかります。
これが「外側上顆炎」「内側上顆炎」と呼ばれるいわゆる“ゴルフ肘”の原因の一つとされています。

  • 外側の痛み:インパクト直前に力が入りすぎ、前腕の外側の筋肉が過度に緊張しているケース。
  • 内側の痛み:グリップを強く握りすぎて、手首を曲げる筋肉が肘の内側を引っ張っているケース。

どちらの場合も、スイングフォームの見直しと前腕の柔軟性が重要です。
強く握りすぎず、クラブの重さを「支える」意識に変えるだけでも、肘への負担が軽減します。

軽度であれば、

  • 入浴や蒸しタオルなどで温めて血流促進
  • 練習後の前腕ストレッチ(手のひらを反らして10秒キープ)
    などが有効とされています(※痛みが強い場合は安静と専門家相談が優先)。

出典:日本整形外科学会「テニス肘・ゴルフ肘の予防と治療」では、過度な力みと反復動作が主因として整理されています。


手首の痛み(過使用・角度制限)

スイング中に手首を固定しようと力を入れすぎると、関節の動きが制限され、繰り返しの衝撃で炎症が起こりやすくなります。
特に、ラフやバンカーなどで地面に接触した際に強い負担がかかることがあります。

また、グリップの握り方やシャフトの硬さによっても、手首への負担は大きく変わります。
硬いクラブを無理に使う、ヘッドの重いクラブを長時間振るなどもリスク要因です。

対策としては、

  • 練習量のコントロール(連続打ちは控える)
  • スイング前の手首ストレッチ(円を描くように10回まわす)
  • フォロースルーで手首を“抜く”意識を持つ

が推奨されます。

参考:日本スポーツ協会「競技別スポーツ障害予防指針」では、手関節の過使用を避けるフォーム改善が重要と示されています。

施術とセルフケアの両輪で整える

痛みが出た際、多くのゴルファーは「マッサージで一時的に楽にする」ことを繰り返しがちです。
しかし、根本的な改善には、スイング全体を支える身体バランスの見直しが欠かせません。

専門家による身体評価の重要性

首・肘・手首の痛みは、それぞれ単体の問題ではなく「姿勢」「肩甲骨の動き」「体幹の安定性」などと密接に関わっています。
そのため、国家資格を持つ施術者による身体評価を受けることで、原因の特定と安全な施術計画が立てやすくなります。

「訪問 ゴルフ整体」では、単に痛みの部位をもむのではなく、

  • スイング動作の再現分析
  • 筋肉バランスの確認
  • 可動域チェック
    などを組み合わせ、全身の連動を整えることを重視します。

詳しくは Golfitの施術内容 をご覧ください。

日常で続ける予防ストレッチ

施術だけに頼らず、日常で体を“ゆるめる習慣”を作ることが再発防止の鍵です。

  • 首:ゆっくり左右に回し、肩甲骨を同時に動かす
  • 肘:手首を軽く反らせて前腕を伸ばす
  • 手首:小さな円を描くように回す

どれも「痛みが出ない範囲」で行うのが原則です。
※効果には個人差があり、痛みが出た場合はすぐに中止してください。既往歴や服薬中の場合は、必ず専門家に相談を。

施術後や練習前後に取り入れることで、筋肉がほぐれ、スイングの可動域も自然に広がりやすくなります。

まとめ

首・肘・手首の痛みは、ゴルファーにとって避けて通れないテーマの一つです。
原因を理解し、日常のケアと専門的な施術をバランスよく取り入れることで、快適にゴルフを続けることができます。

無理をせず、体調に合わせたペースで整えることが何より大切です。
もし痛みが長引いたり、フォームに違和感を感じた場合は、
一度 Golfitのご利用の流れ を参考に、専門家への相談を検討してみてください。

身体の状態を整えることは、スコアだけでなく「ゴルフを長く楽しむための投資」といえるでしょう。
料金についての詳細は Golfitの料金ページ をご確認ください。